白内障手術について

白内障手術イメージ白内障の手術は日帰りで行います。まず黒目の端を3mmほど切開し、水晶体の周りを包んでいる嚢という膜の前部分だけを取ります。その後、濁った水晶体を超音波で細かく砕いてから吸引し、嚢の中身をからっぽにします。最後にその嚢の中に眼内レンズ(人工水晶体)を挿入して終了です。手術は約15分で終わりますが、手術前の準備や消毒などを含めると全部で2時間ぐらいかかります。手術中は麻酔が効いていますので、痛みを感じることはほとんどありません。手術後は感染症予防のため数日間眼帯をします。

手術方法

手術方法

手術後はメガネが無くなる?

白内障手術に使用する眼内レンズには、メガネやコンタクトレンズのように度数が入れられるので、白内障の治療と同時に近視・遠視・乱視をある程度治すことができます。焦点は1か所にしか合わせられないため、例えば、遠くが見やすいように合わせると、新聞や携帯・スマホの画面など見る時には度の強い老眼鏡が必要になります。

最新の白内障手術では、遠近両用の効果がある多焦点眼内レンズを使用することにより、白内障手術後の老眼鏡の使用頻度を大幅に減らすことも可能になっています。

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手術費用 (片眼分)

*多焦点眼内レンズは2023年10月の手術より費用を改定しました。

手術代 (単焦点・多焦点眼内レンズ共通) 1割負担の方…約18,000円
(高齢者医療の限度額により)
2割負担の方…約18,000円
(高齢者医療の限度額により)
3割負担の方…約55,000円
レンズ代 (多焦点眼内レンズの場合のみ) 通常レンズ… 370,000円
乱視用レンズ… 385,000円
  • 多焦点眼内レンズを使用する場合は、手術代の他にレンズ代がかかります。(選定療養の適用)
  • 手術代は健康保険の自己負担割合によって変わります。
  • クレジットカードでのお支払いが可能です。

選定療養について

選定療養とは、治療に関わる追加費用を自己負担することで、保険診療対象外の治療を保険診療と併用して受けることができる国の制度です。本来、多焦点眼内レンズは保険診療の対象外のため、手術に関わる医療費(手術前後の検査・眼内レンズ・手術・処方薬の費用)が全額自己負担(自費)になりますが、厚生労働省の承認を受けている多焦点眼内レンズであれば、この選定療養を使用することができます。手術・検査・処方薬などの医療費は健康保険の自己負担分、眼内レンズ代は単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの差額分をお支払いいただくことになります。

多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、2020年4月から民間の医療保険の先進医療特約の適用外になり、選定療養の対象に変更になりました。