涙腺で作られた涙は、まばたきをするたびに一定量が目の表面へ送られ、眼全体を潤します。その後、わずかに蒸発しながら涙の排出口である涙点という穴を通して排出されます。涙点は目頭の上まぶたと下まぶたの内側にそれぞれあります。その涙点に栓をすることで涙が目の表面に留まるようにさせる治療法が、涙点プラグです。涙点プラグには、シリコーン製のプラグと、液状のコラーゲンプラグの2種類があります。
治療の費用は健康保険3割負担の場合で、シリコン製プラグが約1万円、液体コラーゲンプラグが約6,500円です。
シリコーン製プラグの直径は0.4〜1.1mmで、患者さんの涙点の大きさに合わせてサイズを選択して挿入します。麻酔をするので痛みもなく、外来で短時間で施術できます。定期検査で状態を確認し、涙がたくさんあふれてくるようであればプラグを数カ所抜くなどして調節もできます。
液状コラーゲンプラグ(キープティア)は、低温では液体ですが、注入してから15分ほどで体温によってゼリー状に固まり、涙点を塞ぎます。時間が経つにつれて少しずつ分解または排出されるので、3ヶ月程度効果が続きます。冬場の乾燥した時期だけプラグをしたい方などにおすすめです。
最近の研究によって、涙の成分と血清成分は非常に近いということが解ってきました。そこで重度のドライアイの方に対しては、自分の血液の一部を使用して目薬を作る血清点眼という治療方法を行っています。
他にも以下のようなドライアイの解決策があります。